蜂の巣を見つけた!市役所に依頼できる?駆除前に知っておきたい情報
近年、住宅街や公園などで蜂の巣を見つける機会が増えています。蜂は野菜の害虫なども食べてくれる益虫(えきちゅう)のためすべての蜂の巣が駆除対象ではありません。
ただし、刺されると痛みや腫れ、場合によってはアナフィラキシーショックなどの重症化を引き起こす可能性があるため適切な対処が求められます。
そこで今回は、蜂の巣を発見した時に利用できる市役所・自治体による補助金制度や無料サービスの詳細、それを踏まえた駆除の相場をご紹介します。
蜂の巣をどこで見つけた?
市役所では蜂の巣をどこで見つけたのかによって、担当窓口が違う場合があります。蜂の巣を見つけたら、まずは場所を確認しましょう。
市役所の大まかな担当窓口を一例としてご紹介します。
巣のある場所 | 担当窓口 |
---|---|
市管理の公園 緑地 広場 | 公園課 |
市管理の公道 街路樹 花壇 | 道路課・土木課 |
市立小・中・高等学校 | 教育委員会 |
市立保育園 幼稚園 | 保育課 |
市営住宅 | 市営住宅管理センター |
市の調整池 | 下水道管理課 |
市役所によって異なりますが、場所によって担当窓口は違うことがあるので発見場所を明確にして焦らず対応してくださいね。
蜂の巣を公共施設で発見したらどうするの?
道路や公園、公民館などの公共施設で蜂の巣を見つけたら基本的には上記の表のとおり市役所が対応します。蜂の巣を発見した場合に連絡する内容を詳しくご紹介します。
①巣が作られている場所を明確に説明する
『〇丁目〇番地の歩道にある街路樹』や『公園の公衆トイレの男子トイレ』など
②巣の形状の説明
『丸い』や『ひょうたん型』など
③巣の大きさの説明
『10cm未満』『バスケットボールくらい』など
以上の内容を落ち着いて伝えてましょう。
公共施設でも駆除対象外となるケースも
すべての蜂の巣が駆除対象になるわけではありません。
・巣に蜂がいないなど危険性がない
・高所作業車が必要となるほどの高い場所に巣がある(地上から10m以上の高さがある場合)
・林の中など、道路や通行人などに危険がない
以上のようなケースは駆除対象外になる場合があります。
市役所に連絡する場合は、上記の情報に加えて写真があればスムーズに説明できます。
蜂の巣を発見したときはむやみに近寄らず、蜂に刺激を与えないようにしましょう。
蜂の巣が自宅にあったら?
蜂の巣が自宅や私有地に作られた時に無料で駆除をしてくれる市役所はなかなかありません。ですが、刺された時のことを考えるととても怖くて近づくこともできませんよね。
では、市役所はどのように対応してくれるのか?主な対応をご紹介します。
駆除道具の無料貸し出しを活用する
市役所は蜂の巣の駆除道具を無料で貸し出ししてくれます。駆除のために必要なものが揃えれば自分で駆除することも可能です。
3〜5月頃のまだ小さい巣であれば、防護服や殺虫剤などの駆除道具を無料で借りて駆除をすることができます。
貸し出し状況や必要な手続きは市役所によって異なるため、事前確認が必要です。
☑市役所のホームページや生活情報誌、電話などで貸出状況の確認
貸し出し状況は時期によって変動し、事前に予約が必要となる場合もあります。
☑必要な手続きを確認
申請書提出や身分証明書の提示が必要となる場合があります。
☑貸出期間を確認
貸し出し期間はだいたいの市役所で数日から1週間程度です。
☑借りられる道具を確認
防護服、殺虫剤、駆除用具などが貸し出し対象となります。殺虫剤の種類は指定がある場合があります。
注意事項をしっかり確認しましょう!
貸し出し対象となる蜂の種類や巣の大きさなどに制限がある場合があります。駆除後の道具の返却方法なども踏まえて貸し出しを行う前に確認を行ってください。
駆除道具の無料貸し出しは、費用を抑えながら自分で駆除したい方にとって有効な手段です。安全面に十分注意し、駆除方法を事前にしっかりと確認してください。
自分で駆除することに不安がある場合は、駆除業者に依頼することをおすすめします。
市の無料紹介サービスを活用する
「蜂の巣を見つけてしまったけれど、駆除業者選びに迷ってしまう」
そんな時は、お住まいの市が提供する駆除業者の無料紹介サービスを活用してみてはいかがでしょうか?
役所が委託契約を結んでいる専門業者や地域密着型の業者を紹介してもらえるので、安心感を持って業者選びをすることができます。
紹介の流れは市役所によって異なるため、事前に確認しましょう。
一般的には、以下の手順で紹介を受けることができます。
①市役所に連絡
電話または窓口で、蜂の巣駆除業者の紹介を希望している旨を伝えます。
②状況を説明
蜂の種類、巣の大きさ、場所などを説明します。
③業者を紹介
市役所が複数の業者を紹介してくれます。
④業者に連絡
市役所から紹介された業者に連絡し、見積もりや依頼内容などを相談します。
⑤業者選定
複数の業者から見積もりを取り、比較検討して業者を選定します。
残念ながら近年では、蜂の巣の駆除をうたった悪質な業者がいます。必要ない作業費を請求されたり、蜂の巣の数を水増しされたり、作業を適当に行われず再発されてしまったりとトラブルになることがあります。
ですが、市役所の紹介サービスを利用すると、市役所の審査基準を設けて業者を選定しているため信頼できる業者を紹介してもらえることができます。
素人では、請求される料金や作業内容が分からないため業者を自分で探す必要がなく、時間と労力を節約できます。
そして、複数の業者を紹介してもらうことができるため複数の業者から見積もりを取り、費用やサービス内容の比較と検討をしっかり行えます。
注意点
すべての市役所が紹介サービスを提供しているわけではありません。また、紹介された業者であっても必ず内容の確認は自身で行い、業者に依頼する前に契約内容の確認も必ずしてください。
蜂の巣駆除は、専門知識と経験が必要な作業です。ご自身で判断し、駆除しようとせずに必ず専門業者に依頼しましょう。
費用の一部を補助してくれる自治体も!
蜂の巣駆除にかかる費用は、約数千円から数万円程度かかります。業者や巣の大きさによって異なり、お住まいの自治体によっては駆除費用の一部を補助してくれる制度があることも!
補助制度を利用できるかどうかは、自治体によって異なります。一般的には以下の条件を満たす場合に補助が受けられることがありますので、条件をチェックしてみましょう!
☑蜂の巣の種類:スズメバチの巣に対応
アシナガバチ・ミツバチは刺激を与えなければ危険性は低いため、対象となるのは基本スズメバチのみの場合が多いです。
☑駆除業者に依頼している
自治体によっては、市や町の紹介サービスを利用した指定業者のみといった場合も。
☑証拠関係
駆除前と後の写真を提出する
領収書の写し
☑場所
自宅や私有地であること
☑その他
自治体が定める条件を満たすこと
全ての自治体が補助制度を設けているとは限らず、補助金の上限金額や申請方法は自治体によって異なります。補助金制度の有無は市役所にしっかり事前確認を行いましょう。
スズメバチの巣1つにあたり1万円や、スズメバチの巣以外にも補助金制度を設けていたりと自治体により補助金の額は異なりますが、補助金を活用することで費用を節約できお得に駆除を依頼することができます。
役所の開所時間は平日の日中のみのため、土日祝がお休みの方は役所に合わせてお休みを取る必要があるので注意が必要です。
市役所の紹介サービスも併用して賢く活用してお財布にも安心な生活を送ってください。
注意点
蜂の巣駆除の補助金制度を設けていない自治体もあります。
補助制度が設けられていなくても自身の判断で駆除すようとせず、専門業者へ依頼しましょう。
蜂の巣駆除補助金利用の流れ
それでは、補助金を利用する際の手続きの流れ6つを順序に沿ってご説明します。
蜂の巣駆除補助金利用の手順
①申請者(自宅に住んでいる人)が蜂駆除業者に依頼を行う
②駆除前の場所の全景・巣の写真を撮影する
③業者が駆除
④駆除後の場所の全景・巣の写真を撮影する
⑤申請者が業者へ駆除費用を支払い
⑥市役所に【蜂の巣駆除 補助金】の申請・必要書類の提出を行う
申請・必要書類に不備がなければその後、指定の銀行口座に振り込まれます。
💡あくまで一例のため、お住まいの市役所への確認を必ず行いましょう。
市役所が駆除してくれる場合もあるの?
実は、一部の市役所では蜂の巣駆除を無料で請け負ってくれる制度があります。
市役所が駆除してくれる制度は、手間も費用もかからない最もメリットの大きい駆除方法です。ただし、注意点もあるので、事前に確認が必要です。
蜂の巣駆除に困ったら、まずはお住まいの市役所ホームぺージを確認してみましょう。
市役所が駆除してくれる制度のメリット
◎費用がかからない
駆除にかかる費用はすべて自治体が負担してくれます。
◎手間がかからない
業者を探す手間も、駆除立ち会う手間がないためすべて市役所にお任せできます。
◎安心できる
自治体の職員が駆除を行うため安心感が大きいです。
5.2自治体が駆除してくれる制度のデメリット
・すべての自治体で実施しているわけではない
・対象となる蜂の種類や巣の大きさなどに制限がある
自治体によって、対象となる蜂の種類や巣の大きさなどが制限されている場合があります。
・申請から駆除までに時間がかかる場合も
この制度を設けている役所はとても少なく、財政難などの多くの理由によってこの制度の廃止をする自治体も増えています。お住いの市役所のホームページや生活情報誌で確認を行いましょう。
市役所駆除が受けられない場合は、民間の蜂の巣駆除業者に依頼することになります。蜂の巣は、自分で駆除しようとせず、専門家に任せることが重要です。
蜂の巣駆除にかかる料金はどれくらいが相場なの?
スズメバチは攻撃性が高く、刺されると重症化する可能性があります。自分で判断して駆除をして後悔してしまう前に、駆除は専門知識と経験のある業者に依頼しましょう。
では、蜂の巣駆除を業者に依頼する場合いったいどのくらいが相場なのでしょう?
市役所へ紹介してもらっても、相場が分からない!となる前に、おおよその費用相場・ポイントをまとめました。
蜂の巣駆除にかかる費用の目安
蜂の巣駆除にかかる費用は巣の種類や大きさ、そして場所などによって大きく異なります。
おおよその費用は10,000円〜50,000円程度です。
蜂の種類別・駆除にかかる費用
ミツバチ:10,000円~40,000円
アシナガバチ:6,000円~30,000円
スズメバチ:10,000円~50,000円
オオスズメバチ:20,000円~50,000円
※この料金はあくまでも目安です。
実際の費用は業者によって異なります。必ず見積を作ってもらいましょう。
費用を抑えるポイント
蜂の巣駆除は命のかかる作業ですので、その作業はとても安い料金ではありません。少しでも費用を抑えるためのポイントをご紹介します。
☑早めに駆除をする
巣が小さいほど駆除費用は安くなります。
☑複数の業者から見積もりを取る
業者によっては料金が異なるため、必ず見積もりを比較しましょう。
☑簡単な清掃など、周囲の安全を確保したうえで行うこと
巣の周辺の掃除など、簡単な作業は自分で行うことで費用を抑えられます。
☑自治体の補助制度を利用する
一部の自治体では、蜂の巣駆除の費用の一部を補助してくれる制度があります。
蜂の巣駆除は安全第一で行います。信頼できる業者に依頼しましょう。
まとめ
蜂の巣を見つけた場合は焦らずに適切な対応をすることが重要です。もしも蜂の巣を見つけたら近寄らず、ゆっくり静かに距離を取りましょう。石を投げたり巣を揺らすなどの蜂を刺激するような行動は禁物です。
公共施設の場合は市役所が駆除してくれることが多いですが、自宅の場合は自己負担となる可能性があります。
市役所に問い合わせる前に巣の状況を確認しましょう!
・公共施設か、自宅・私有地かを確認する
・巣の種類(ミツバチ・アシナガバチ・スズメバチなど)・大きさを把握する
・写真を撮影しておく
蜂の巣を放置してしまうと駆除が困難になってしまう可能性も。自治体の補助制度や市の駆除道具貸し出し・無料紹介サービスを上手に活用しましょう。
市役所に対応してもらうことが難しい場合は、ご自身で判断せずに信頼のある専門業者に依頼することをおすすめします。