

「庭を飛んでいる蜂がキイロスズメバチかもしれないと言われたけど、危険な蜂なの?」
「巣があるけど、これってキイロスズメバチの巣?」
キイロスズメバチという名前は聞いたことがあるけど、実際の巣やキイロスズメバチの生態についてはよく分からないという方が多いと思います。
今回はキイロスズメバチについて詳しく説明していきます。
この記事を読めば、キイロスズメバチについて知ることができ、身を守るための安全な行動を取れるようになります。
キイロスズメバチってどんな蜂?
キイロスズメバチは、黒と黄のしま模様のある、体のサイズは2㎝ほどの小さめの蜂です。
キイロスズメバチは、以下のような特徴を持ちます。
- ・強力な毒を持つため、刺されるとアレルギー症状を引き起こす恐れがある
- ・獰猛な性格
- ・しつこく追いかけて、集団で襲う
- ・最大2千匹の集団になる
- ・都市部に巣を作るため、被害が多い
詳しく解説していきます。
刺されると危険なスズメバチ!死に至る場合も

キイロスズメバチは、スズメバチの一種で、強力な毒針を持っています。
毒の量も多く、スズメバチの中でも獰猛な性格で、夏から秋の時期には巣に近づいただけで攻撃してきます。
近年の暖冬の影響で、3月ごろから巣作りを開始するため、巣が巨大化し、1つの巣に住む蜂の数が数百~数千匹にもなります。
キイロスズメバチは集団で敵に襲いかかるため、数百~数千匹の蜂が一斉に襲いかかってきます。
獰猛な性格で、30mの距離を追いかけて襲います。
蜂毒はアレルギー症状を引き起こします。蜂毒アレルギーは、二回目に刺された時に症状が強く出ます。
アナフィラキシーショックという強いアレルギー症状を引き起こす可能性があり、呼吸困難感や意識混濁、嘔吐、下痢、発疹など、最悪の場合には死に至る場合があります。
もし、キイロスズメバチに刺されてしまった場合には、病院を受診するようにしましょう。
アナフィラキシーショックは15分程度で進行していきます。早めの行動が必要です。
活動期間が長く、最大2千匹の集団に
キイロスズメバチは、3月〜11月頃まで活動します。
これは他の蜂と比べて、活動開始時期が早く、寿命を迎えるのが遅いと言えます。
オオスズメバチは4〜10月に活動し、アシナガバチは4〜9月に活動します。
活動期間が長い為、早い時期に巣が大きくなり集団の数が増えます。
活動が活発になる夏には最大2千匹の集団になってしまいます。
被害最多!身近な場所に巣を作るキイロスズメバチ
東京などの都市部にも巣を作ることができ、スズメバチの中で被害が一番多いのがキイロスズメバチです。
住宅のベランダや軒下、庭の木、倉庫の中など、私たちの身近な場所に巣を作ります。
巣が小さい内は気が付きにくい倉庫の中や屋根裏、木などに巣を作り、ある程度大きくなると生垣やベランダなどの開放的な場所へ巣を移して、さらに大きな巣を作っていくのです。
そのため、「巣に気が付いた時には、かなり大きくなっていた」「小さかったのに数日で巨大化してしまった」という声が多いのがキイロスズメバチの特徴ともいえます。
キイロスズメバチは肉食、天敵はオニヤンマ
キイロスズメバチは肉食で、主にセミやバッタ、ハエなどを餌とします。
幼虫は自分で餌を取ることができないため、働き蜂が肉団子状にした虫を、幼虫に与えます。
一方、働き蜂は幼虫が出すタンパク質豊富な液を主食とします。幼虫がタンパク質豊富な液を出すまでの間、花の蜜を吸うこともあります。
肉食のキイロスズメバチですが、他の虫に襲われることもあります。
オニヤンマや大カマキリは、スズメバチを襲って食べるため、スズメバチの天敵といえる存在です。
他にもスズメバチの天敵には、タカやクマ、クモなどスズメバチを捕食してしまう生き物が存在します。
キイロスズメバチの巣の特徴
キイロスズメバチの巣には、以下の様な特徴があります。
- ・マーブル模様の球体
- ・住宅地にも巣を作る
- ・巣を作るスピードが速い
- ・引っ越しをする
詳しく解説していきます。
見た目の特徴|マーブル模様の球体

キイロスズメバチは、木の繊維と唾液を混ぜて巣を作り、マーブル模様の球体の巣ができ上がります。
3〜5月頃に女王蜂が1匹で巣作りを始めます。
その後、女王蜂が巣に卵を産み、卵が幼虫から成虫となって働き蜂が誕生します。
働き蜂の数が増えるほど、巣の大きさが大きくなり、巨大化のスピードも急ピッチで進みます。
3〜5月の初期の巣を見つけて駆除することができれば良いのですが、キイロスズメバチの初期の巣は気が付きにくい場所に作られることが多いのです。
キイロスズメバチの巣ができやすい場所|住宅に巣を作る
オオスズメバチは山や林などの土の中や木の根元に巣を作るのに対し、キイロスズメバチは住宅の軒下や車庫などの私たちの身近な場所に巣を作ります。
そのため、遭遇する確率が高いスズメバチといえるでしょう。
キイロスズメバチは山や林などにも巣を作りますが、住宅地にも巣を作ります。
初期は屋根裏や木の枝などの気が付きにくい場所に巣を作り、巣が大きくなってくると軒下やベランダなどの広い空間へ引っ越しをします。
引っ越しは6月の後半〜7月ごろに行われます。
引っ越し先の新しい巣は働き蜂総出で巣作りするため、かなりの速さで巨大化します。
気が付いた時には80cmほどの大きさになっていた!ということも。
キイロスズメバチの巣を見つけた時の取るべき行動2つ
キイロスズメバチの巣を見つけたら、以下のような行動をとるようにしましょう。
- ・刺激しないように巣から離れる
- ・安全な場所から巣の観察を行う
詳しく見ていきましょう。
キイロスズメバチを刺激しないように巣から離れる

巣を見つけたら、できるだけ静かにその場から立ち去るようにしましょう。
キイロスズメバチは巣に近づいたものを無差別的に襲いかかります。
特に、夏以降は巣を守ろうとする習性と餌が少なくなってきて更に凶暴化しています。
大きな声や物音は振動となり、巣に伝わります。蜂が攻撃してくる時は、巣に振動が伝わった時です。
「巣を襲おうとしている敵が来た!」と集団で一斉に襲いかかってきます。
最大で大きくなった巣には数千匹のキイロスズメバチがいます。
夏の薄着の時期に数千匹の蜂に刺されてしまっては、命の危険が生じます。
巣があることに気が付いたら、蜂を刺激しないようにしましょう。
自宅の敷地内に巣を作られてしまった場合には被害が出る前に駆除する必要があります。
キイロスズメバチの巣を自力で駆除することは止めましょう。
プロが作業しても刺されてしまうことがあるほど、危険な蜂です。
夏の時期は汗で衣服と皮膚との間に空間ができにくく、防護服を着ていても刺されてしまうことがあります。
キイロスズメバチの巣を見つけたら、迷わず駆除業者に連絡しましょう。
安全な場所から巣の大きさを観察する
巣の観察は必ず巣から離れて行います。
「離れたらよく見えないじゃないか」と思うかもしれませんが、巣に近づくことは危険です。
キイロスズメバチは30mもの距離をしつこく追いかけて毒針で刺してきます。
巣の近くにいた場合、逃げられません。
巣の観察は必ず安全な距離を保ちながら行いましょう。
スマホカメラのズーム機能を使って見るなどしましょう。
巣を観察する時は、巣の場所・巣の大きさ・巣の入り口の位置(蜂が出入りする場所)などを観察します。
「遠くじゃよく分からない」という方は、巣の観察は諦めて蜂駆除業者に連絡してください。
ハチ駆除センターでは現地で無料見積もりを行ってから作業に入ります。安心してご連絡ください。
キイロスズメバチの巣を駆除する方法|業者へ依頼が第一選択
キイロスズメバチの巣の駆除はハチ駆除業者へ依頼して行います。
キイロスズメバチは獰猛な性格で、毒が強くて量が多く、数百~数千の集団で攻撃してくるため、大変危険な蜂です。
巣作り初期の女王蜂一匹しかいない時期でも、自力での駆除はおすすめしていません。
働き蜂がいないため、集団で襲われる危険はありませんが、女王蜂一匹でもスズメバチは何度も繰り返し刺すことができるためです。
キイロスズメバチの毒は強く、アレルギー症状が強く出てしまう可能性があります。
初期の巣であれば、業者に依頼した場合でも費用が安く済む可能性があるため、プロに依頼して身の安全を確保しましょう。
キイロスズメバチの危険性を知ったうえでも、どうしても自力で駆除をしたいという方のために自力で駆除する方法についてもお伝えしておきます。
キイロスズメバチの巣を自力で駆除する方法

キイロスズメバチの巣の自力での駆除はおすすめできません。
蜂駆除業者の間でもキイロスズメバチは「非常に危険な蜂」として、最大限の準備と注意をして挑むほど、怖い蜂です。
自力で駆除する場合には、万全の準備をして行うようにしてください。
以下の全ての条件を満たしていることを確認してください。
- ・巣作りの初期段階
- ・女王蜂1匹しかいない
- ・地面に足を着けて、手の届く距離
- ・すぐ逃げられる場所
- ・引っ越し中の巣ではない
駆除に必要な物、手順などはこちらの記事で詳しく解説しています。
この記事では簡単に説明します。
【準備物】
・防護服(体を守る)
・防蜂ネット(頭・顔・首を守る)
・厚手の手袋(手を守る)
・長靴(足を守る)
・殺虫剤(2本以上準備、スズメバチ用を選ぶ)
・ほうき&ちりとり
・懐中電灯
・ゴミ袋
【作業の流れ】
①女王蜂が巣にいることを確認する(夜間が確実)
②2m離れた距離から巣の入口に向けて殺虫剤を噴射する
③2~3分噴射し続ける
④女王蜂が死んだことを確認する
⑤巣をほうきの柄で突いて落とす
⑥翌日片付け作業を行う(死んだ蜂には素手で触れない)
まとめ
今回はキイロスズメバチについて解説しました。キイロスズメバチは、危険な蜂で被害が最も多いスズメバチです。
巣の駆除は蜂駆除業者へ依頼して行いましょう。ハチ駆除センターでは、無料で見積もりをとってから作業に入ります。
納得いただけなければ、作業には入らないため安心してご連絡ください。
記事監修者コメント
ハチの巣駆除は、ご自身での対応が非常に危険なケースが多く、特にスズメバチは命に関わる事故につながることもあります。私はこれまで15年以上にわたって全国で蜂駆除の現場に携わってきましたが、近年は住宅密集地や高齢者の多い地域での被害が増えている印象です。
正しい知識と装備がないまま巣に近づくのは非常にリスクが高いため、異変を感じたらまずは専門業者にご相談ください。当社では、駆除作業の前に蜂の種類や巣の状況を正確に見極め、適切な方法と料金をご提案しております。安心・安全な暮らしを守るために、信頼できるプロの対応をおすすめします。
監修者プロフィール
監修者:ハチ駆除センター N.S
保有資格:防除作業監督者、ペストコントロール技術者(2級)、第二種電気工事士
業界経験:害虫・害獣駆除業界歴15年/蜂の巣駆除対応数3,000件以上