【蜂の種類チェック】危険な巣の見分け方、大きな巣は要注意!駆除・予防方法を解説
「蜂の巣があるけど、どの種類の蜂の住処なのか分からない!」
「ミツバチなら刺してこないからそのままでもいい?」
蜂の巣を見つけたけど、見つけた巣がどの種類の蜂の巣かは分からないですよね。
今回は数多くの巣を駆除してきたハチ駆除センターが、蜂の見分け方を解説していきます。
この記事を読めば、巣の特徴や、蜂の危険度を知ることができ、蜂に遭遇したときに正しい行動がとれるようになります。
危険な蜂の見分け方|住宅地近くに巣を作る蜂
日本の住宅地近くに巣を作る蜂は、以下の通りです。
・スズメバチ
・アシナガバチ
・ミツバチ
・クマバチ
・ドロバチ
・ジガバチ
・マルハナバチ
詳しく説明していきます。
【スズメバチ】最も危険!トックリの様な形・球体の巣は要注意
スズメバチ | |
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ハチの見た目 | ・黒と黄のしま模様 ・太めの体 ・1.7~4cm |
巣の見た目 | ・作り始めはトックリのような形 ・巨大化してくるとマーブル模様の球体 |
危険性 | ・繰り返し攻撃できる ・獰猛な性格 ・毒が強力 |
巣を作る場所 | ・土の中 ・木の幹や枝 ・屋根裏 ・軒下 ・生垣 |
スズメバチは数多くの蜂の中で、特に気を付けなければいけない危険な蜂です。
スズメバチは種類にもよりますが、大きいもので体の大きさが4cmにもなります。
4月頃から巣作りを始め、6月には巣の形ができてきます。この頃の巣には女王蜂と幼虫だけしかいません。
7月には働き蜂が活動を開始し、巣はあっという間に巨大化し、マーブル模様の球体になります。
球体になったスズメバチの巣の中には、数百〜数千匹のスズメバチがいます。
スズメバチの巣の駆除は危険なため、業者に依頼して駆除をします。
スズメバチの巣の中は何段にも巣が作られており、駆除のための薬剤を巣の中に充満させるには量が必要ですし、駆除の途中で蜂が襲いかかってきます。
「駆除の途中で薬剤が切れた!」なんてことになると、返り討ちにあってしまい、命の危険にさらされます。
スズメバチは毒性が強く、毒針も長く、何度も繰り返し刺すことができます。防護服を着ていても刺されて死亡した事例があるほど危険です。巣の駆除は業者へ依頼しましょう。
毎年20人近くの人がスズメバチに刺されて死亡しています。
【アシナガバチ】穏やかな益虫、でも毒は強力
アシナガバチ | |
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ハチの見た目 | ・手足が長い ・足をだらんと下げて飛ぶ ・黒と黄のしま模様 ・スリムな体 ・1.2~2.6cm |
巣の見た目 | ・お椀のような形 ・全ての巣穴が見える |
危険性 | ・凶暴ではないが、毒性が強い |
巣を作る場所 | ・軒下 ・ベランダ ・木の枝 |
アシナガバチは、益虫と言われ、私たち人間に利益をもたらしてくれる虫です。
農作物を食べてしまう青虫や毛虫などを食べて農作物を守ってくれる役割や、花や果実の受粉を促す役割も担っています。
性格は穏やかで、スズメバチのように攻撃的ではありません。ですが、アシナガバチも毒針を持っており、刺されて死亡した事例があるほど、毒針には注意が必要です。
1つの巣の大きさは、最大で15cm程度とスズメバチやミツバチと比べると小さいですが、それでも巣にいる蜂の数は50〜100匹はいます。
5cmを越えたアシナガバチの巣の駆除は、業者に任せましょう。
アシナガバチを餌にしようと寄ってくるスズメバチもいます。スズメバチは幼虫を食べきるまで、何度もアシナガバチの巣へ訪れます。
アシナガバチの巣があることで、スズメバチが来るという二次被害にも注意が必要です。
【ミツバチ】意外と厄介!?常に集団行動で駆除は大変
ミツバチ | |
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ハチの見た目 | ・黒と黄のしま模様 ・全体に毛が生えている ・1.2~1.5cm |
巣の見た目 | ・板が垂れ下がった様な形 ・蜜で黄色くなっている(蜜が無い場合は白) |
危険性 | ・穏やかな性格 ・ミツバチが危険を感じた時は、数万匹の集団で攻撃する |
巣を作る場所 | ・屋根裏 ・床下 ・物置や倉庫 |
ミツバチは穏やかな性格で、自ら攻撃してくることはありませんが、ミツバチが「攻撃された!」と感じたときには自己防衛のために人を刺すことがあります。
ミツバチも毒針を持っており、毒性は弱いです。ですが、ミツバチは1匹が攻撃を開始すると、その仲間が一斉に刺して攻撃してきます。
数千〜数万のミツバチに集団で刺され、死亡した事例があるほどです。ミツバチに刺された時には、急いでその場から立ち去りましょう。
ミツバチは人を刺すと、体から針がちぎれ、毒針が人の皮膚に残ります。その時、刺したミツバチは死んでしまいます。
その際に発せられる匂いで、仲間のミツバチが場所を特定して襲ってくるのです。
ミツバチは益虫で、ハチミツや蜜ろう、ロイヤルゼリーなどを作って私たち人間に恩恵を与えてくれています。
そのため、自然界にミツバチの巣があってもむやみに駆除する必要はありません。ですが、自宅の屋根裏や床下などに巣を作られてしまった場合には放置は危険です。
ミツバチの巣は蜜を蓄える貯蔵庫の役割も担っており、蜜が溢れて床を汚染し、カビや腐敗の原因になってしまいます。
ミツバチの巣の駆除を自力で行うことは困難です。
駆除の最中に集団で襲いかかってきますし、巣の規模が大きいとすべての蜂を駆除するためのスプレーを準備することも大変です。
ミツバチの巣を自宅で見つけたら、業者へ連絡しましょう。
【クマバチ】家に巣を作った時だけ駆除が必要!
クマバチ | |
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ハチの見た目 | ・黒い体に胸周りに黄色い毛 ・2~3cm |
巣の見た目 | ・木に穴を開けて巣を作る |
危険性 | ・穏やかな性格 |
巣を作る場所 | ・木材 ・家の柱 ・樹木 |
クマバチは2〜3cmと体が大きく、黒いため、怖い印象を持ちますが、実際には性格は穏やかで人を刺すことはほとんどありません。
クマバチは藤の花の花弁を開く役割があり、私たち人間に恩恵を与えてくれる益虫です。
クマバチは、春頃にブンブンと羽音を立てながら追いかけてくることがあります。これは、クマバチのオスが、クマバチのメスを探してとる行動なので怖がる必要はありません。
メスではないことが分かると自然に離れていくので、そっとしておきましょう。
注意しなくてはいけないのは、家の柱に巣を作られた場合です。
クマバチは木に穴を開けて巣を作ります。直径2cmほどの穴を開けて、木の中を掘り進めていきます。巣の最大の長さは40cmにもなります。
家の柱に巣を作られた場合は、家が痛んでしまうため駆除しましょう。
ひとつの柱に何個も巣を作る場合があり、そうなった場合には住宅倒壊の危険も否めません。
巣穴が長く、駆除が困難な場合には業者へ連絡してください。
駆除の際は巣穴の奥にいる卵や幼虫まで回収しておかないと、柱が痛む原因になります。
【ドロバチ・ジガバチ】放置でOK!成虫が居ない巣を作る蜂
ドロバチ | |
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ハチの見た目 | ・黒い体にオレンジのしま模様 ・1~3cm |
巣の見た目 | ・泥で作られた小さな巣 |
危険性 | ・人を刺すことはほぼない |
巣を作る場所 | ・木の枝 ・床下 ・コンクリートの上 ・網戸 |
ジガバチ | |
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ハチの見た目 | ・細くて黒い体 ・1.8~2.4cm |
巣の見た目 | ・アリの巣の様に土に穴が開いている |
危険性 | ・穏やかな性格 |
巣を作る場所 | ・土の中 |
ドロバチとジガバチは、作った巣に卵を産んで蓋をするため、巣の中に成虫が住んでいないという特徴があります。
ドロバチは唾液で泥を作って巣を作り、巣に卵と餌を入れて蓋をします。
ジガバチは土に穴を掘って、卵と餌を入れて砂利などで蓋をします。
どちらも卵がふ化して成虫になると、巣に穴を開けて巣立っていきます。
ドロバチもジガバチも性格は穏やかで、毒針は主に幼虫のための餌をとるために使います。
巣を見つけても、危険性は少ないため基本的には放置で良いでしょう。
【マルハナバチ】放置でいいけど小さい子がいるご家庭は注意!
マルハナバチ | |
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ハチの見た目 | ・毛で覆われている ・黒と黄 |
巣の見た目 | ・きのこが集まったような見た目 |
危険性 | ・穏やかな性格 |
巣を作る場所 | ・土の中 |
マルハナバチは2㎝ほどの蜂で、全身が毛で覆われています。
土の中にきのこの傘が密集したような巣を作ります。
マルハナバチはこちらから攻撃しなければ人を刺してくることはありません。
ですが、小さいお子さんがいるご家庭で庭に巣を作られてしまい、お子さんが巣を触ってしまうような状況であれば駆除を検討しましょう。
蜂の巣を見つけたとき、どうする?まずは、身の安全の確保が大切
蜂の巣を見つけたら、まずは安全な場所へ移動しましょう。
巣がもしスズメバチだった場合、巣に近づいただけで敵だと判断して攻撃してきます。
身の安全を確保したら、巣の形を観察し、蜂の種類を把握します。この時、よく見えないからといって近づくのは危険です。スマホのズーム機能などを活用して観察してください。
高い位置にあって分からない、よく見えないといった場合には、駆除業者に「蜂の種類は分からない」と伝えて、現地で調べてもらうことも可能です。
必ずしも蜂の種類を駆除依頼の前に知っておく必要はありません。
駆除の方法
蜂の巣を駆除する方法は大きく分けて2通りです。
①自分で駆除する
②業者に駆除してもらう
蜂の巣の駆除は、命の危険を伴う作業です。
自力で駆除する場合には、安全のための条件や準備しなくてはいけない物があります。
こちらの記事を参考にして下さい。
予防
一度蜂に巣を作られた場合には、再び巣を作られる場合があります。
蜂が好んで巣を作る場所の共通点は、以下の通りです。
・雨や風が直接当たらない
・乾燥している
・直射日光が当たらない
このような条件を満たしている場合には、巣を作られないために予防することが大切です。
蜂の巣の予防方法はこちらの記事を参考にして下さい。
蜂の巣の予防方法は、以下のような方法があります。
・予防効果のある殺虫スプレーを撒く
・木酢液(もくさくえき)を撒く、または、置いておく
・防虫ネットを設置する
・水を撒く
どれも手軽にできることなので、巣を作られる前に予防しておきましょう。
まとめ
自宅近くで蜂の巣を見つけたら、まずは何の蜂の巣なのかを確認して駆除する必要があるのかを確認します。
スズメバチやアシナガバチ、ミツバチの巣を自宅敷地内で見つけたら、駆除しなくてはなりません。
蜂の巣の駆除は危険を伴うため、駆除業者に対処を頼むと良いでしょう。
蜂駆除センターでは年間1万件以上の蜂の巣を駆除しています。
現地見積もりを無料で行っていますので、お気軽にご相談下さい。