【蜂を寄せ付けない植物は?】庭・ベランダに蜂が来ない方法を解説
蜂が庭を飛んでいたら「巣を作られるかも…」「刺されるかも…」と不安になりますよね。
自然豊かな環境を好む蜂ですが、実は蜂除けに効果がある植物があります。
今回は、年間1万件以上の蜂のトラブルを解決してきたハチ駆除センターが、蜂を寄せ付けない植物について解説していきます。
正しい方法で植物を植えれば、蜂が寄り付かない安全な環境を作ることができます。
蜂を寄せ付けない植物とは?蜂除け効果のある6種の植物
・ラベンダー
・ペパーミント
・ユーカリ
・シトロネラ
・タイム
・マリーゴールド
これらの植物には独特の匂いがあり、植えておくことで蜂を遠ざけることができます。
適切な環境と手入れを行えば、一般家庭でも育てることができます。
ラベンダー|5月~7月に予防効果
ラベンダーの強い香りが蜂にとって不快なため、蜂を寄せ付けない植物です。
庭の境界線や花壇、ベランダなどに植えておくと蜂除け効果が期待できます。
ラベンダーは乾燥に強く、日当たりの良い場所で育てるのが最適です。水はけの良い土壌を好み、過度な湿気を避けることが大切です。
効果的な季節は、春から夏(5月~7月)で初夏に最もよく咲きます。この時期、強い香りを放つため、蜂を寄せ付けない効果が最大限に発揮されます。
蜂は4月〜5月に巣作りを始めるのが一般的です。4月の巣作りの時期にはラベンダーは新芽の状態のため、蜂除けの効果はまだ発揮できない状態です。
ラベンダーの花が強い香りを放つ時までは、蜂除けスプレーや木酢液などを利用して庭に蜂を寄せ付けないように対策をしておきましょう。
ラベンダーを嫌うのは主にスズメバチやアシナガバチなどの種類で、ラベンダーの強い香りを嫌い、寄り付かない傾向があります。一方で、ミツバチはラベンダーの蜜を求めて集まることが多いため、ミツバチ対策には不向きです。
ペパーミント|4月~10月に予防効果
ペパーミントの強い香りは、蜂にとって不快なため、スズメバチやアシナガバチを寄せ付けない効果があります。
庭やベランダに鉢植えで植えることで、蜂除け効果が期待できます。
ペパーミントは非常に強健な植物で、日陰でも育つため、手入れが簡単で初心者にも育てやすいです。庭や畑にそのまま植えてしまうと、繁殖力が強いため、他の植物が育たなくなる可能性があります。ペパーミントは、鉢植えで管理することをお勧めします。
蜂除けに効果的な季節は、春から秋(4月〜10月)で、ペパーミントは成長が活発になり、メントール成分を多く含む葉を茂らせます。この香りは蜂にとって不快であり、寄り付きにくくなります。
ただし、ペパーミントはミツバチにはさほど影響を与えません。花が咲いたときにはミツバチが寄ってくる可能性もあります。そのため、ミツバチ対策には利用が出来ません。
ペパーミントの香りが強まる夏場には、蜂除け効果が最大限に発揮されますが、4月からの成長期においても効果は期待できます。香りを強化するために葉を潰して香りを放出させることも一つの手です。
ペパーミントは、蜂が巣作りを開始する4月に効果を発揮するため蜂に巣作り対策が期待できるでしょう。
ユーカリ|4月~8月に予防効果
ユーカリは、庭の角や広いスペースに植えることで、蜂除け効果が期待できます。
ユーカリは乾燥に強く、日当たりの良い場所でよく育ちます。ユーカリは成長が早く、広がりやすい植物のため、広い場所に植えるか、大きめの鉢で管理することをお勧めします。また、成長が早いため、定期的な剪定が必要です。
蜂除けに効果的な季節は、春から夏(4月〜8月)で、この時期にユーカリは成長が活発になり、強い香りを放ちます。ユーカリの香りはスズメバチやアシナガバチにとって不快であり、巣作りを避ける傾向があります。
ユーカリの香りをさらに強化するために、剪定後の枝や葉を敷地内に置いておくことで、持続的に蜂を寄せ付けない効果が得られます。
ただし、ユーカリも他の植物同様に、ミツバチを遠ざける効果はありません。ミツバチはユーカリの花を蜜源として好むこともあるため、ミツバチ対策には適していません。
ユーカリの成長が盛んな春から夏にかけて、特に蜂が巣作りを開始する4月以降に効果を発揮するため、巣作り対策としても期待できるでしょう。
シトロネラ|4月〜10月に予防効果
シトロネラは、特有の香りで、スズメバチやアシナガバチを寄せ付けない効果があります。
シトロネラにはいくつかの品種がありますが、特に「シトロネラグラス」や「レモングラス」などの品種が蜂除けに効果的です。
シトロネラは庭やベランダ、出入り口付近に植えることで、蜂除け効果が期待できます。
シトロネラは比較的育てやすく、温暖な気候を好むため、日当たりの良い場所で育てるのが最適です。ただし、寒冷地では冬に枯れてしまう可能性があるため、鉢植えで育てることをお勧めします。寒い季節には室内に移動させると良いでしょう。
蜂除けに効果的な季節は、春から秋(4月〜10月)です。この期間にシトロネラは成長が盛んになり、特に夏の暑い時期に強い香りを放ちます。この香りはスズメバチやアシナガバチにとって非常に不快であり、巣作りを避ける傾向があります。シトロネラを植えることで、蜂が寄り付かない環境を作り出すことが可能です。
シトロネラの香りをさらに強化するためには、葉をこまめに手でこすったり、剪定後の枝や葉を敷地内に置いておくと、持続的に蜂を寄せ付けない効果を維持できます。
しかし、シトロネラも他の多くの蜂除け植物と同様に、ミツバチを遠ざける効果は期待できません。ミツバチはシトロネラの香りにはさほど反応せず、場合によってはシトロネラの花を蜜源として利用することがあります。そのため、シトロネラは主にスズメバチやアシナガバチなどの対策に適しています。
シトロネラを植えることで、特に蜂が活動的になる春から秋にかけて、効果的な蜂除け対策として利用できるでしょう。
シトロネラは蚊やハエなどの他の害虫を遠ざける効果もあります。
タイム|4月~8月に予防効果
タイムは、特有の香りで、スズメバチやアシナガバチを寄せ付けない効果があります。
タイムにはいくつかの種類がありますが、特に「コモンタイム」や「レモンタイム」が蜂除けに効果的です。タイムは低木であり、庭やベランダ、花壇などに植えることで、蜂除け効果が期待できます。
タイムは比較的育てやすく、日当たりの良い場所で育てるのが最適です。
乾燥にも強く、適度な水やりで丈夫に育ち、コンパクトなスペースでも育てやすいのが特徴です。
タイムは簡単に挿し木や種から増やせるため、広範囲に植えることができます。
蜂除けに効果的な季節は、春から夏(4月〜8月)です。
この期間にタイムは成長が盛んになり、特に初夏の時期に強い香りを放ちます。この香りはスズメバチやアシナガバチにとって不快であり、巣作りを避ける傾向があります。タイムを植えることで、蜂が寄り付かない環境を作ることが可能です。
タイムの香りをさらに強化するためには、葉を軽く触れて香りを放出させたり、剪定後の枝や葉を庭に置いておくと良いでしょう。持続的に蜂を寄せ付けない効果が期待できます。
タイムは食用としても利用でき、料理やハーブティーなどに活用できるのも魅力の一つです。
しかし、タイムも他の蜂除け植物と同様に、ミツバチを遠ざける効果はありません。
ミツバチはタイムの花を蜜源として利用することがあるため、ミツバチ対策には適していません。
タイムを植えることで、特に蜂が活動的になる春から夏にかけて、効果的な蜂除け対策として利用できるでしょう。
さらに、タイムは他の虫も寄せ付けにくい特性を持っており、家庭菜園や庭全体での防虫対策としても有効です。
マリーゴールド|5月~10月に予防効果
マリーゴールドは、スズメバチやアシナガバチを寄せ付けない効果があります。
マリーゴールドにはいくつかの品種がありますが、特に「フレンチマリーゴールド」や「アフリカンマリーゴールド」が蜂除けに効果的です。これらの品種は、庭や花壇、ベランダなどに植えることで、蜂除け効果が期待できます。
マリーゴールドは鮮やかな花を咲かせるため、庭を彩る植物としても人気があります。
マリーゴールドは比較的育てやすく、日当たりの良い場所で育てるのが最適です。
適度な水やりと、栄養たっぷりで水はけの良い土壌が理想的です。マリーゴールドは乾燥にも強く、初心者でも育てやすい植物です。
蜂除けに効果的な季節は、春から秋(5月〜10月)です。
この期間にマリーゴールドは成長が盛んになり、特に夏の暑い時期に強い香りを放ちます。
この香りはスズメバチやアシナガバチにとって不快であり、巣作りを避ける傾向があります。マリーゴールドを植えることで、蜂が寄り付かない環境を作り出すことが可能です。
マリーゴールドの香りをさらに強化するためには、花が咲いたらこまめに切り戻しを行い、新しい花を咲かせるようにすると良いでしょう。
これにより、持続的に蜂を寄せ付けない効果が期待できます。また、マリーゴールドは他の植物との相性も良く、蜂以外の虫も寄せ付けにくい特性を持っています。
しかし、マリーゴールドも他の蜂除け植物と同様に、ミツバチを遠ざける効果は期待できません。
ミツバチはマリーゴールドの花を蜜源として利用することがあるため、ミツバチ対策には適していません。そのため、マリーゴールドは主にスズメバチやアシナガバチなどの対策に適しています。
マリーゴールドを植えることで、特に蜂が活動的になる春から秋にかけて、効果的な蜂除け対策として利用できるでしょう。
さらに、マリーゴールドは家庭菜園の防虫対策としても有効であり、野菜やハーブと一緒に植えることで、畑の植物の健康を保つことができます。
蜂が寄ってこない植物の注意点は?
蜂を寄せ付けない植物について解説してきましたが、以下のような注意点があります。
・ミツバチには効果がない
・効果が得られる時期が限定的
・巣が作られた後では効果がない
一つずつ解説していきます。
ミツバチには効果がない
蜂が寄ってこない植物は、スズメバチやアシナガバチを遠ざける効果がありますが、ミツバチには効果がありません。
ミツバチは花の香りや蜜を好むため、植物が放つ香りはミツバチにとって魅力的であることが原因です。
ミツバチ対策を考える場合、他の対策と併用することが必要です。
効果が得られる時期が限定的
蜂が寄ってこない植物の効果は、特定の季節にのみ発揮されることが多いです。
これらの植物は主に春から夏にかけて成長し、強い香りを放つため、蜂除け効果が期待できます。しかし、特に重要な3月から4月の巣作りシーズンには、これらの植物がまだ十分に成長していないため、効果が限定的です。
3月から4月は、蜂が巣を作り始めますが、植物が発する香りがまだ弱く、蜂除け効果が十分に得られません。そのため、3月から4月の巣作り時期には、植物に頼るだけでなく、他の対策(蜂除けスプレーや木酢液、専門業者への相談)も併用することが必要です。
巣が作られた後では効果がない
蜂が寄ってこない植物は、予防的な効果が期待されますが、すでに巣が作られてしまった場合には効果がほとんどありません。
一度巣が作られると、蜂はその場所を安全な巣として認識し、植物の香りに対して鈍感になることがあります。
蜂の巣予防についての記事を参考にしてください。
蜂を寄せ付けない植物は、巣が作られる前の対策として有効ですが、すでに巣がある場合は専門業者に相談しましょう。
まとめ
蜂を寄せ付けない植物には、ラベンダー、ペパーミント、ユーカリ、シトロネラ、タイム、マリーゴールドなどがあり、これらの植物を庭やベランダに植えることで、スズメバチやアシナガバチを遠ざける効果が期待できます。
これらの植物は独特の強い香りを持ち、その香りが蜂にとって不快であるため、巣作りや侵入を防ぐことが可能です。
ただし、ミツバチには効果がないため、ミツバチ対策には別の方法が必要です。
また、植物の効果が発揮されるのは主に春から夏にかけてで、特に3月から4月の巣作りシーズンには、まだ十分な効果が得られないことがあるため、他の対策と併用することが重要です。
さらに、一度巣が作られてしまった場合には、これらの植物だけでは効果がなく、専門業者に依頼することが推奨されます。
蜂にお困りの際は、ハチ駆除センターへご連絡下さい。お電話または問い合わせフォームからのご連絡、お待ちしています。