
大阪市鶴見区放出/30代/男性
真夏の暑さが一層厳しくなっていた8月上旬のことでした。仕事から帰宅して玄関横の植え込みに目をやると、聞き慣れない低い羽音が耳に入ってきました。気になって近づいてみると、植え込みと外壁の隙間付近に灰色がかった丸みを帯びた蜂の巣が見え、その周囲を黒と黄色の体をもつ蜂が何匹も出入りしていました。後から調べて分かったのですが、それはコガタスズメバチの巣でした。
最初に気づいたときはまだ直径10センチほどで、蜂の数も十匹程度でした。そのため「放っておけば消えるだろう」と軽く考える気持ちがありました。しかしその判断が命取りでした。1週間後には巣が一回り大きくなり、羽音は一層強く響くようになります。さらに半月ほど経つと巣は直径20センチを超え、30匹以上のコガタスズメバチが常に飛び交う状態になっていました。
玄関のすぐ横という立地が最悪でした。家の出入りをするたびに蜂とすれ違う状態で、家族全員が恐怖を抱えて過ごすことに。特に幼い子どもは外に出るのを怖がり、外出の際も「蜂に刺されたらどうしよう」と泣きじゃくるほどでした。私自身も毎朝の出勤時に巣の横を通るのが恐ろしく、仕事中も頭から巣の存在が消えません。家に帰るのが憂鬱にすらなっていました。
市販の蜂用スプレーで自力駆除を試みようかとも考えましたが、コガタスズメバチは攻撃性が高く、刺激すれば集団で襲いかかってくる危険があると分かっていました。しかも設置場所は玄関横。もし襲われた場合、逃げ場がなくなるのは目に見えていました。考えただけで冷や汗が流れ、自分で駆除することは断念しました。
結局、インターネットで「大阪市 スズメバチ 駆除」と検索し、蜂駆除専門の業者に電話相談をしました。電話口のスタッフさんは落ち着いた声で「コガタスズメバチは巣が大きくなると非常に危険です。すぐに対応しますのでご安心ください」と言ってくださり、それだけで気持ちが少し軽くなりました。その日のうちに来ていただけるとのことで依頼を決断しました。
夕方、2人の作業員が到着しました。全身防護服を着込み、手際よく準備を進める姿はとても頼もしく感じました。まずは現場を確認し、巣の大きさや蜂の数を冷静に説明してくださいました。「このサイズなら20〜30分ほどで完全に除去できます」と聞いて、ようやく安心できました。
作業は驚くほど迅速かつ丁寧でした。特殊な薬剤を巣の周囲に散布すると、飛び回っていた蜂の動きが急速に鈍り始めました。その後、長柄の器具を使って巣を一気に袋の中へ収め、作業員は落ち着いた動作で処理を続けます。その間わずか20分ほど。恐怖の対象だったコガタスズメバチの巣は跡形もなく消え去りました。
さらに「再発防止のために」と、蜂が再び営巣しないよう薬剤も散布してくださいました。「玄関周りは雨をしのげて風通しも良いため、また巣が作られやすい場所です。来年の春ごろから注意して見回りをしてください」と具体的なアドバイスもいただけました。駆除だけでなく、その後の生活まで見据えた説明に、プロとしての信頼感を強く覚えました。
駆除が終わった後、玄関横を通ってももう羽音ひとつ聞こえず、安心して出入りできるようになりました。子どもたちも「もう蜂いない?」と笑顔を取り戻し、久しぶりに庭で遊ぶことができるようになりました。私も仕事から帰宅するとき、玄関に近づく度に感じていた緊張感が消えて、本当に心が軽くなりました。
今回の一件で痛感したのは、「蜂の巣を見つけたら決して放置しない」という大原則です。小さいから大丈夫と甘く見てはいけません。あっという間に大きくなり、蜂の数も何倍にも膨れ上がります。そして、いざ大きな巣になってしまえば素人では手が出せない状況になります。危険が広がる前に専門業者へ相談することの大切さを、身をもって学びました。
今後は春から秋にかけて自宅周辺を定期的に見回り、もしコガタスズメバチや他の蜂の気配を感じたらすぐ対処するつもりです。家族の安全には代えられません。今回依頼した業者のおかげで、安心できる暮らしが戻ってきました。迷わず相談して本当に良かったと、今でも心から思っています。
























